接着剤をかけられた仔犬
パスカルと呼ばれる仔犬は、子供達によって接着剤をかけられ、さらに泥の中を引きずり回された結果、まるで銅像のように固まってしまいました。
パスカルはその時の恐怖からか、まるで隠れるように狭い場所へと移動します。人に対しての不安が、根付いてしまったかのようです。
ここから、その「人」による大作戦が始まります。
カットして、怪我の回復を待つと共に、長い時間が経過しました。
身体も大きくなったパスカルは、同時に綺麗な皮毛と人を信じる心も手に入れました。
酷い目にあったパスカルですが、心も身体もすっかり立ち直りました。
パスカルは、とうとう家族まで手に入れたそうです。
接着剤をかけたのも人間であり、そこから救ったのもまた人間でした。私たちは、そのどちら側にでもなり得るのだと思います。ふと我に返った時に、自分の心が接着剤をかける方に寄って行っていないか?しっかりと冷静に自分を見る時間も必要です。
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