ペットの売買がない日本へ 澤木のブログ

ペットを取り巻く環境の問題を、辛辣に取り上げて参ります。

岡山で動き始めた、注目のティアハイム

岡山県加賀郡吉備中央町に、かつて大和中学校と呼ばれた廃校があります。

 

その校舎を利用して、7月下旬から保護猫シェルターが稼働し始めました。

 

その名を「ティアハイム小学校」と言います。

f:id:takashisawaki:20190823193802j:image

保護猫シェルターとしての役割を、しっかりと担えるようになったあかつきには、保護犬シェルターにも着手して、最終的には1階が保護犬フロア、2階が保護猫フロア、3階が老犬介護施設という動物愛護の拠点を目指します。


f:id:takashisawaki:20190823203029j:image

既に多くの猫を引き取り、現在は設定しているキャパである40匹を満たしてしまっています。ここからは、譲渡と入れ替えで受け入れる事になるので、順番待ちの予約状態となっておりますが、キャパを越えた保護猫活動がどのような運命を辿るかは、皆さんご存知の通りですので、ご了承頂くと共に我々もそこは譲りません。

 

f:id:takashisawaki:20190823203340j:image

また、他県からの市議や県議の視察、行政の視察、愛護団体の見学なども増えており、この一例のみならず、形を変えながらでも流用される事を支持します。

 

f:id:takashisawaki:20190823203647j:image
f:id:takashisawaki:20190823203651j:image

これまでの愛護団体やボランティア活動と、最も違うところは、事業として行っていく点です。スタッフは然るべき給与を受け取り、引き取りや譲渡についても、常識の範囲内での対価が発生します。

 

現在は、引き取り費用と譲渡費用が主な収益源となっていますが、企業スポンサーや個人スポンサー、獣医師が常駐するようになれば、医療サービス自体を収益化する事も可能です。

 

単発で終わらない次世代への継承や、スタッフの生活やモチベーション、今後の動物愛護への参加や離脱を考えた時に、全く無償のボランティア活動となれば、いずれ限界が来るでしょう。

 

事実、殺処分が全国的に減少しているのは「収容数」が減っている事に起因しており、マスコミが言っている「譲渡が増えたから殺処分が減った」というのは、事実から少し遠い理屈です。全国の譲渡数は、もうここ数年間3万台で頭打ちしている事も、動物愛護に参加する人と同じだけ離脱する人が存在する事を表しています。

 

f:id:takashisawaki:20190823204556j:image

いつか、手放しでも保護犬や保護猫が充分救われる日本になる為に、バトンを繋げられるような、そんな愛護活動に変革させていきたいと考えています。

 

 

犬猫をショップで「買わないで!」トートバッグ


DO NOT BUY!トートバッグ(縦355mm×横345mm×マチ100mm・紐25mm×560mm)

里親様決定済み(ありがとうございました)

f:id:takashisawaki:20190712105423j:image

子猫ちゃんのプロフィールです。

 

生後1ヶ月〜2ヶ月
オス
ノミダニ駆除済み
ワクチンは未接種

 

道端で倒れていて死にそうだったところを発見し、動物病院へ搬送しました。胸椎三本骨折の為今のところ後脚があまり動かせません。また、そのせいで、自力で排泄ができません。「深部痛覚」はあるので回復する見込みもあるそうですが、断言は出来ないそうです。

f:id:takashisawaki:20190712105608j:image

今は元気を回復してモリモリご飯も食べています。

 

人懐っこく、とても性格の良い子で、病院スタッフや私が手を差し出すとお顔をスリスリして甘えてきてくれます。

f:id:takashisawaki:20190712105617j:image

後脚が不自由で排泄のお手伝いをしてあげられるボランティア精神のある心優しい方からのお声をお待ちしています。

保護犬・保護猫を謳った新しいペットショップの商売

日本犬の一般飼い主への販売を除くとは言え、いよいよ日本での子犬子猫販売も、「8週齢」が適用される事になりそうです。

 

しかし、これは「販売」が対象であって、「譲渡」は対象となりません。つまり「譲渡」なら、8週齢を待たずして一般の飼い主に渡してしまう事が可能だと言う事ですね。

 

そこに目をつけてかどうか?かの全国100店舗以上の有名なペットショップが、「保護犬」「保護猫」と銘打って譲渡を始めました。

f:id:takashisawaki:20190526034544j:image

f:id:takashisawaki:20190526031605j:image
f:id:takashisawaki:20190526031608j:image

ところがこの譲渡、私たちが考える「保護犬」「保護猫」とは違う定義である事が、ほぼ状況証拠で認められます。

f:id:takashisawaki:20190526031802j:image

「どうして保護犬になってしまったの?」の問いに対して、「飼い主に依頼されて引き取ったり、飼い主様から逃げてしまったり様々なケース」があると、一般的な保護犬かのように回答していますが、「血統書」が付いている保護犬や保護猫が複数認められます。また、血統書が無い個体についても、全て「誕生日」や「ワクチンの回数」がハッキリと書かれており、行政からのルートで無いのは勿論、迷子や無責任な飼い主から引き取ったとは思えない訳です。

 

更に、8週齢を危機として捉えた、新しい形のビジネスであると考えられる、最も重大な理由はその契約にあります。

f:id:takashisawaki:20190526032343p:image

6番目に、「当社のフード」を「3年間定期購入」という条件があります。実際に電話で聴いてみました。

詳しくは、動画もご覧下さい。↓

https://www.youtube.com/watch?v=BQfOOXOc84E&feature=share

 

ウチの犬は約5kgのプードルですが、そのケースで考えると3年間で17万円弱の購入額になります。譲渡費用は33,700円と聴きましたから、併せて20万円強の支払いが生じます。

 

普通に犬猫を買った場合、他店でフードを買おうが、どのフードを買おうが自由なので、この3年縛りはケータイ電話の契約のようなもの。また、それなりのフードの仕入原価は6割のものが多いですが、オリジナルで大規模な生産を行えば、2〜3割程度にできると考えられるので、17万円のフード代金のうち12〜13万円程度は利益として確保でき、譲渡費用の33,700円と併せて15〜16万円で販売している3年ローンと考えられます。

 

それに病気になって、療法食が必要になったら一体どうするつもりなのか?

 

ここは自家繁殖もしており、競り市から仕入れられてきた犬猫と原価率の違う、繁殖した犬猫のルートを分けるとかを計画している入り口なのかと思っています。

 

「8週齢」規制は生体販売をジワリと締め付けます。今でも7週齢を守らないブリーダーやペットショップは存在しますので、そういう抜け道や今回挙げたような、新しい抜け道を模索してくるのは間違いありません。

 

私達が、行政から引き取って命をつなぐ「保護犬」「保護猫」と、さも同じような立場かのようにカモフラージュした偽装ビジネス。こんなものを放置していてはいけないと思います。

 

これはただの3年ローンです。

 


DO NOT BUY!マグネットステッカー(メール便にてお届け)

敵を見誤るべからず

そして間違いは認めて、自己弁護するべからず。

 

私は、投稿の記事にした事があるかどうか忘れましたが、ツイッターのコメント欄などでは、何度か「三原氏が8週齢に反対している」という意見に対して、それは間違いだというコメントを残しています。

f:id:takashisawaki:20190426151735j:image

もちろん、本人にSNSなどを通じて問うても、決して返信はありませんでしたが、私なりに情報収集したり、情報提供して下さる方々の協力があって、そのように確信していました。

 

今回、8週齢に対する考えが表面化して、三原氏を敵視していた人たちは、例えば「取り繕う為」とか「いよいよ諦めたから」と邪推して、未だに懐疑的に見ているかも知れません。

f:id:takashisawaki:20190426152359j:image

ただ、どうか冷静に状況証拠を並べてみて下さい。私は以前のある時点から、三原氏は8週齢反対では無いと厳かに発していました。その事と、今回の彼女の発言に矛盾はありますか?「三原じゅん子は8週齢に反対している!」と発していた人たちの方が、矛盾を生じているとしか言いようがありません。

 

事の発端は、三原氏が「8週齢は議論のテーブルに乗ってない」と発言した事だったと記憶しています。政治家は、表立って言える発言とそうでない発言があり、三原氏はあくまでも「議論のテーブルに乗ってない」という、その時点での実情を発信したに過ぎません。「議論のテーブルに乗せるつもりは無い」と言ったなら別ですが。

f:id:takashisawaki:20190426152839j:image

誤りがあれば、それをニュートラルに戻して見直すのが、真っ当な大人のやり方です。これまでに、どれ程の動物愛護法改正をウォッチする人達が、三原氏の事を「敵」と考えて罵って来た事でしょう。確たる証拠も無いままに。

 

いや、5000万円脱税のクー&リクから、堂々と献金を貰っている山際大志郎は、私も信用できないですよ?でも、自民党どうぶつ愛護議連だからと言って、十把一絡げにして同類と認定し、全てが敵だと見たのなら、自分の目の曇りこそをしっかりと受け止めなければ、「だから動物愛護はダメ」だと言われ兼ねません。動物たちの未来だけでなく、仲間の足をも引っ張る事になります。

 

途中で超党派議連関係者からとリークされていた、新潮だかの記事も自民党どうぶつ愛護議連に不利な情報ばかりでした。実は前向きに考えていたのに、同じ方向を向いている人達から敵視され、どんなモチベーションで動いたら良いのでしょうか?もしかすると、本当にそれでやる気を失ったかも知れません。

 

どうか、動物の未来のために、多くの仲間と声を獲得するためにも、本物の敵は誰か?味方は誰か?を冷徹に見ていく情報収集を望みます。

 

そして私は、自分に寄せられた情報などを、出来るだけ多く濃く発信していきます。

 


DO NOT BUY!マグネットステッカー(メール便にてお届け)

「殺処分ゼロ」というスローガンを目標にする愚かさ

昔は誰でも何処でも「殺処分ゼロを目指します!」と言ってた気がする。今は、かなりその言葉の呪縛は解けてきた。特にアンテナを張って、先進的な情報を踏まえながら活動しているボランティアや愛護団体ほど、その「言葉」が持つデメリットや重荷を理解して、避けているように思う。

f:id:takashisawaki:20190409142641j:image

SNS上での知人だが、「収容数」と「譲渡数」と「殺処分数」の相関を分析した人がいて、多くのメディアが伝えているような「譲渡が増えたから殺処分が減った」という誰もが腑に落ちる解説が、半ば印象操作だという事をつまびらかにした。

 

この右肩下がりのグラフと、しっかり相関が確認できたのは何と「収容数」だという訳である。私も驚いたが、どうやら数字を追っていくと事実のようだった。メディアが言う「譲渡が増えたから、、、」はどうかと言うと、こちらは数年前から3万頭前後で頭を打っている状態が続いていた。

 

つまり、「収容数」-「譲渡数(3万固定)」=「殺処分数」だという事である。

f:id:takashisawaki:20190409143422j:image

恐らくは、官庁も行政も気付いていたのでは無いかと思う。そこを冷静に判断できず、私達はメディアの書く「譲渡が増えたから殺処分が減った」を分析もせずに盲信し、このまま頑張り続ければ、その延長線上にゴールが見えてくると考えて、更に努力と無理をする事になっていった訳である。

 

その間、動物愛護法改正によって、業者からの引き取りが制限される事になる。つまり「収容数」を減らす為の施策である。もちろんそれによって、それまでは繁殖屋や生体販売業者から引き取っていた犬猫を拒否して、行政は「収容数」と「殺処分数」を減らす事に成功する。しかし、保健所に犬猫を押し付けていた業者が、素直に終生飼養に応じるわけもなく、悪名高い「引取屋」が登場する事となる。また、純血種専門の愛護団体なども、時を同じくして登場する事となる。

f:id:takashisawaki:20190409144542p:image

オリンピックや動物愛護法改正のタイミングが重なり、海外からの目や法改正をできるだけ小さい範囲に留めたい業界からの圧も踏まえてか、環境省は更に「小手先」で殺処分数を減らす方法を考える。

 

「殺処分に含まない殺処分」のカテゴリ作りである。

 

①譲渡に向かない犬猫の殺処分

②収容後の死亡

③①②以外の殺処分

という定義において、今後「殺処分」としてカウントするのは③に限るとした。これで、①②の理由で殺した犬猫はカウントされず、「殺処分ゼロ」は非常に達成し易くなり、もうかつて動物愛護家たちが目指した「真の殺処分ゼロ」は日本から消え失せ、その言葉だけが意味を変えて残る事となった。

 

どうやら、東京都は「殺処分ゼロ」を達成したらしい。では、上の表にある致死処分になった命は何だったのか?死しても「死」にすら数えられない彼らを脇に置いて、「殺処分ゼロ」と色めき立つ政治や行政やメディアとは、いったい何が目的なのか?

 

「殺処分ゼロ」などという言葉は、今や歪な思惑がうごめき、オリンピックや動物愛護法改正に間に合うように調整された、とても純粋とは程遠い魔物に成り代わってしまった。

 

「結果」ではなく「言葉」を目標にしてしまった愚かさが招いたこの事態を、「死」にも数えられない犬猫にはどう説明すべきか?

 

また、ボランティアや愛護団体のもとへエスケープする事による「殺処分ゼロ」は、極論では場所を移したに過ぎない。つまり「善意」に対する依存。それを政治家が我が物顔で、手柄のように言ってのける問題も、近年顕在化した例があった。

 

政治や行政は、数字のコントロールでは無く、避妊去勢をはじめとした、犬猫の数自体のコントロールを真剣に啓発して、収容数と殺処分数を減らす努力をしてもらいたい。ボランティアや愛護団体といった民間は、できる限界を超えてやっていると思う。

 


DO NOT BUY!マグネットステッカー(メール便にてお届け)

他業界に見る業界縮小への道

先日、こんなメッセージを頂きました。ペットとは全く違う業界の例ですが、どのような成り行きによって、無責任な業者から順番に去っていくか、非常に興味を持って拝読しました。

 

メッセージの内容をまとめると、次のようなものです。

f:id:takashisawaki:20190402163645j:image


「私は障がいを持つ方が働くための練習をする施設を運営しています。


私が始めたころわんさか同じ施設ができました。理由は法規制が甘く、単純に儲かる商売だったからです。

 

厚生労働省の仕事ですから、障がい者さん1人あたり1日いくらというお金が、確実に入ってきます。それでも、まじめにやっていたら会社としてはギリギリです。


障がい者さんへ渡す賃金は、最低賃金が関係ありません。だからその障がい者雇用1人で、月に10万円ほどのお金が入ってくる。


でもご本人には三千円くらいの賃金しか渡さない。それでもよかったのです。そりゃ儲かると思います。


昨年、突然法規制が内容の予告なく厳しくなりました。障がい者さんへ渡す賃金によって、大きく1人あたりの(補助される)金額が変わったのです。他にもいろいろ。

 

私の施設は前より(補助される金額が)上がりました。障がい者さんたちへ2万円近くの賃金をお渡ししていたからです。


施設の廃業が増えたと騒いでいます。有志の間では「廃業じゃないよ、儲からないから辞めただけだよ。これで正しい施設だけが残る」と言ってます。


儲からなければ、あっさりほかの儲かることへ流れていく。目的は金儲けですから。


生体販売がなくなれば、儲け目的の輩はいなくなり適当な飼い主はいなくなる可能性が高くなる。そう教えていただきそう思ってきました。


今回、身をもってそれを体験し、こんなにさーっといなくなるんだなと、よくわかりました。


私たちも(障がい者雇用の)法規制を、お願いし続けてました。いやな表現ですが、人間相手ですから対応も早かったのだと思います。


動物相手だと、なかなか動きは難しいとは思います。だけど、生体販売がなくなればいろんなことが一気に解決すると改めて思いました。


澤木さんを応援し続けます!お忙しいでしょうからお返事はいりません。参考にならないかもしれませんがもしかしてと思って書きました。失礼いたします。

 

追記
法規制だけでなく監査もバンバン入り、罰金・営業停止どんどん出ました。


ただ法規制だけではなかったのです。判断のための数値もきっちりでした。


法規制だけでは絵に描いた餅。逮捕!監査!これだということも改めてわかりました。」

 

f:id:takashisawaki:20190402165152j:image

このように、非常に濃密な業界の法規制と、その厳格さが重要だという実例を示してくれる内容です。

 

このメッセージに書かれているように、今の「動物愛護法」は「絵に描いた餅」です。猫を殺すような、問題外の犯行を行った場合のみ、「動物愛護法違反」で検挙されます。どんな角度から見ても、愛護法に則していない「子犬工場」のような例であっても、「狂犬病予防法違反」という別件検挙のような形をとり、動物愛護法は全く活かされない現状です。

 

この方の言われるように、「法規制だけでなく監査もバンバン入り、罰金・営業停止」として処分される例が目立ったからこそ、補助金を右から左に移すだけのような業者は消えていった訳です。

 

そして、その「罰金・営業停止」の為には、「ただ法規制だけではなかったのです。判断のための数値もきっちりでした」というルール作りが最も大切です。

 

行政にも警察にも、「動物愛護法違反とは言い切れないなぁ」という言い訳をさせないように、明確な数字を使った規制が必要だと言う事です。

 

ペット業界は、あらゆる面で他業界から遅れている、若いが古い慣習の残る産業です。他業界が、どのように自浄作用を働かせてきたか?法律によって、規制を強められてきたか?充分に参考になる部分が大きいと思います。

 

 


DO NOT BUY!マグネットステッカー(メール便にてお届け)

生体販売反対の論拠をまとめます②

何かを変化させるには、対話と圧力です。日本人は対話を重視する傾向が強いですが、黒人解放運動のキング牧師マルコムX、インド独立のガンジーチャンドラ・ボース(日本では無名だがインドではガンジー以上に著名です)、片方が居なければ、目的は達成できなかったと言われています。

 

先日に続き、生体販売に反対していく理由をまとめていくシリーズ、第2弾は「自浄作用の無さ」に注目していきたいと思います。

f:id:takashisawaki:20190330150948j:image

多くの先進的な業界は、社会的な役割が大きい企業あるいは業界団体が、例えば国内での存在意義や取り組むべき義務を考えて、いわゆる自浄作用を働かせるものです。あるいは、そのキッカケが事故や事件である事もあります。公害が問題になれば、そこに法整備が入りもするし、企業側はそれに対して排気や排水について、自費を投じて対処するようにします。また、時代の流れに沿って、NTTは他社の参入を認めて競争が働く仕組みを受け入れ、その中で企業努力をしてdocomoという占有率1位を死守できる体制を整えた訳です。

f:id:takashisawaki:20190330144405j:image

では、ペット業界における生体販売はどうでしょうか?まず、業界を規模的にも規範的にも、代表するような企業がありません!日本で最も店舗を持っているような会社は、業界の人間から見ても最低ランクの犬猫の環境を維持し続けおり、反生体販売の最も大きな批判の的になっている程です。近い位置にある何番手かの店舗では、「業界最安値に挑戦」というディスカウントスーパーか何かの様な看板を掲げ、お互いに低きに流れるような、世の中と逆の競争をしているような状態です。

f:id:takashisawaki:20190330151143j:image

そして、ここは私が経営者達に聴いた、比較的狭い範囲の「各論」になりますが、多くの経営者は「昔に比べると良くなった」「そういう所と比べるとうちは良い」と言い放ちます。比較対象が、子犬工場や業界最安値に挑戦という、業界最低レベルの「下見て暮らせ」が常なんです。それは、業界全体の体質ばかりか、経営者の考え方や価値観が「古いまま」だからです。

 

なぜ古いままなのかの答えは明確で、先進的な企業や経営者が参入してくるほど魅力が無いのと、後を継ぐ後継者も存在しないからです。多くの経営者が、他業界の事をあまり知らず、ペット業界一筋何十年という事態が、「昔よりは良くなった」という台詞を吐かせてしまうのでしょう。私のように、近年携わり始めた人間からすると、古くて革新性の無い経営者が目立つ世界だなと思います。私が参入した時の理由も、「この業界なら、まだ十分に勝負できる」というほど、付け入る隙があったからです。

f:id:takashisawaki:20190330152337j:imagef:id:takashisawaki:20190330152730j:image

その古さが「生体販売は無くならないと思う」という、これまで通りのやり方を踏襲する事を望む言葉に繋がり、結果として上の写真のような「普通の価値観の人間」からすると、嫌悪感を覚えるような環境を、犬猫に押し付ける事を厭わない姿勢を持つ事になります。

 

業界の人間以外の方には届かない事も、逆の方向性で存在します。

 

私のページを訪れてくれるようなブリーダーの中には、現状の繁殖や販売を強く批判する人、またそれを具体的に行動に移そうとする人も存在します。私はもちろん、生体販売業界の裏切り者的な存在ですが、そういう行動が起こらなかった事が、この業界の自浄作用を無くし、「今まで通りの古い価値観」を維持して「今まで通りの古いやり方」を続ける事になってきました。

 

そして結果として何が残ったでしょうか?「動物愛護」という彼らにとっての敵を、どんどん巨大なものにして、自分で自分の首を絞める事になった訳です。これだけ、動物愛護法の問題が取り沙汰されるようになったのも、ある意味彼ら自身が招いた自業自得、因果応報という事は間違いないでしょう。

 

自分達が自分達の業界を律して、積極的に法改正などについても行動していれば、ここまで追い詰められる事は無かったのに、事もあろうに法改正に「抵抗し続けている」ような現状。

 

私は業界の人間として、業界に言いたいと思います。「これだけ敵を増やしたら、もう手遅れです。あなた方は、出来の悪い仲間を守り過ぎました。」

 


DO NOT BUY!マグネットステッカー(メール便にてお届け)