ペットの売買がない日本へ 澤木のブログ

ペットを取り巻く環境の問題を、辛辣に取り上げて参ります。

「真の殺処分ゼロ」は「今の殺処分ゼロ」では無い

現在、岡山では殺処分の数が減り、注射による安楽殺が可能になっています。従来の殺処分では、「ドリームボックス」と呼ばれる部屋に入れられ、二酸化炭素注入によってもがきながら死んでいきます。私が昔から聴いていた、「犬猫の安楽死」の「安楽死」の部分は、嘘だった事をある時点で知りました。

 

f:id:takashisawaki:20180824121222j:image
f:id:takashisawaki:20180824121219j:image

彼らはその時が来ると、「追込誘導機」に追い立てられて、自分達の足でドリームボックスの中に歩いて行くんです。

 

f:id:takashisawaki:20180824121441j:image

ペトコトさんからの引用ですが、環境省はこの殺処分を①譲渡することが適切でない②分類①以外の処分③引き取り後の死亡、という3つに分類しました。さらに、この内「①と③は「殺処分」に含めません」などという事を決め、東京都はアクティブな動きをしないまま、自動的に「犬の殺処分ゼロ」は達成できたそうです。

 

どんでも無い事だと思いませんか?

 

f:id:takashisawaki:20180824121908j:image

分類①譲渡することが適切でない、の殺処分は16,000以上ある事が分かりますが、この命達は「殺処分」にカウントもされないという事です。誰が何をもって、ここに分類するのでしょうか?

 

私が見てきた保健所の犬達は、無理やり捕らえられ、人に対する強い恐怖を持っているコもいます。そんな精神状態で、全く知らない場所に連れて来られ、普通の精神状態でいられるでしょうか?人を警戒したり、時には攻撃の姿勢を見せる事もありますが、それで①に分類される可能性は無いでしょうか?

 

罠に掛かったり、それ以外の理由で怪我をして収容されるコもいます。脚が不自由で上手く歩けない状況が、①に分類される事は無いでしょうか?このように、①の分類は殺処分のコントロールに利用される可能性があります。

 

また分類③についても、適切な処置をせずに、放置された結果の死亡というケースは無いでしょうか?

 

この分類は、「早く殺処分ゼロを達成したい」連中の思惑が、透けて見えてしまっていますが、こんな分類がされた事すら知らない人が殆どです。

f:id:takashisawaki:20180824122816j:image

f:id:takashisawaki:20180824122819j:image

引き取り数が減っていますが、これも「業者からの引き取りを拒否できる」ようになった事の成果が大きく、努力だけで成し得たものではありません。引き取りを断られた業者が、その犬猫をどうするか?が分からない人間が、そういうルールを決めてるんでしょうね。


f:id:takashisawaki:20180824122823j:image

なんかケチばかり付けてるみたいですが、数字だけでは見えて来ない事を伝えようとしています。返還は文字通り、飼い主のもとに無事に帰った犬猫の数です。問題があるとすると、譲渡数方ですね。

 

一般的に、保健所や愛護センターなどの行政、愛護団体やボランティアなどの有志が、努力して譲渡する事には、愛護団体詐欺(また後日書きます)などを除けば、大きな問題はありません。

 

問題があるとすれば、行政から民間へ移動しただけで「譲渡」扱いになる事です。保健所からシェルターに移動して、ひとまず命は繋がった。その後、どのような環境でも扱いでも、幸せだと言えるでしょうか?中には、ただ保健所から民間へ場所が移っただけの事があります。

 

それで「殺処分」が減った事が、本当に犬猫の幸せ繋がっているかどうか?私達は「殺処分ゼロ」という分かり易すぎるスローガンに騙されず、それらを構成していく本当の中身を見て、「不幸な命ゼロ」こそを考えないといけないのでは無いでしょうか?