ペットの売買がない日本へ 澤木のブログ

ペットを取り巻く環境の問題を、辛辣に取り上げて参ります。

愛犬の親はもしかすると

私達の多くは、ペットショップで愛犬を迎えた経験があります。また、今隣にいる愛犬がペットショップで迎えたコである、という人も多いでしょう。

 

もしかするとその愛犬の母犬は、非常に過酷な環境で貴方の愛犬を出産したのだかも知れません。

 

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福井県で、400頭の犬を2人で管理していた、仔犬工場が報道されました。この件では、その後「250頭に減ったから」という理由で、罪に問われないという決断を、行政が取ろうとしています。この決断は、福井のこの仔犬工場の事に留まらず、全国の仔犬工場に「250頭を2人で管理なら、行政は許してくれる」という、非常にマズイ前例を作ってしまう事に成り兼ねません。とんでもない事をやろうとしているのを、もしかすると行政は気付いていないのかも知れません。


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このような仔犬工場で、繁殖できる限り使い尽くされた犬達は、さらに過酷な運命を辿ります。法改正の前までは、保健所がいくらでも引き取ってくれました。保健所は、犬猫の持ち込みを断る事が出来なかったからです。法改正後は、業者は保健所への持ち込みを「断られる」事が多くなりました。結果、山や川に捨てられる事が多くなり、やがて「引取屋」という商売も出てきます。どこへ行こうが、人間に利用されるだけ利用された母犬達は、天寿を全うとは程遠い姿で誰からも愛される事なく、死んでいくのです。

 

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そんな母親の運命も知らず、仔犬達は「まだ母親が必要な時期」から早々に引き離され、このダンボールに入れられて、私達が愛犬と出会ったガラスケースに運ばれて来ます。ちなみに、母犬の過酷な繁殖場から競り市へ、競り市からペットショップへという流通は、年間80万頭前後の数で、そのうち毎年2万4千前後がほとんど誰の目にも触れないまま、死んでいきます。この仕組みは、親も子も過酷な環境に置いている訳です。

 

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知恵袋でこのような質問を見ました。現在、熱量が上がっている「殺処分」に関する話も、この考え方と同じ構造をはらんでいます。「殺処分から命を救う事」は非常に尊い行いですが、なぜ「殺処分」になる犬猫がいるのか?彼らはどこからやって来るのか?私達が川の下流を掃除しても、上流からゴミを流されてはどうにもなりません。川の源泉はどこなのか?そこにアプローチするのが、本当に多くの犬猫を救う事に繋がります。

 

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他の質問に対する回答で、元生体販売会社の人間の言葉です。この回答からして、犬猫を喰い物にしている遍歴が、容易に感じ取れます。

 

本当に、犬猫の未来を明るいものにしようと思えば、仔犬工場や引取屋など問題外の商売を成り立たなくさせる事が最優先です。残念ながら、ガラスケースの中の犬猫を購入するという行為は、仔犬工場や引取屋に貢献する事に他なりません。

 

その購入が「善意」だとしても、です。私達が、できる限り犬猫の犠牲を抑えながら、生体販売の廃絶を目指すとすれば、少しずつしかし着実に縮小させていく事です。特に、繁殖→競り市→ショップの流通を削っていくのが重要です。

 

その為には、ペットショップの生体販売を利用しない派を、少しでも増やしていく事を目指しましょう。

 


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