ペットの売買がない日本へ 澤木のブログ

ペットを取り巻く環境の問題を、辛辣に取り上げて参ります。

売った翌日には居なくなる「犬猫移動販売」

 

皆さんは犬猫の「移動販売」というのを、ご覧になった事はありますか?

 

ホールや会議室などの会場を借りて、遠方からはるばる大量の犬猫をトラック等で運搬してやってくる、全くもって無責任な販売方法です。

 

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今回提供頂いた写真は、つい先日「広島市総合展示館」という場所で行われた、関東のペットショップが連れて来てる犬猫の移動販売です。

 

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長時間の移動、多数の人間と接する疲労、ペットショップのガラスケースですら無い、音も空気もダイレクトに入ってくる粗末なケージ。

 

多くの犬猫が、このように疲れ果ててグロッキーの状態になります。それでも業者は客に触らせ、抱かせて売ろうとする。

 

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この身体に合わない大きさのケージを見て下さい。ちなみに生体販売業界側が、環境省に提出した数値基準では、この程度の部屋でも適合という判断になります。

 

いったいどれ程の距離と時間を、この拷問のような空間に閉じ込められて過ごしたんでしょう。

 

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劣悪な環境の移動販売を、「実質禁止」にした都道府県もあります。新潟では、移動して新潟に入ってから、一定の日数は販売できない条例を作ったようです。

 

つまり、さっと来て売ってさっと帰っていく「移動販売」をしたくても、新潟に入ってから数日間は「待機」する時間が必要になったという事です。当然、その期間の売上は0ですし、宿泊やらでコストだけが発生する。

 

見事に商売を邪魔する事なく、「実質禁止」に追い込んだ訳です。このような懸命な判断ができる自治体が増える事を願います。

 

この写真のペットショップは、前回も広島のこの会場で同じような移動販売を展開していました。会場提供側にも、いったい何の商売に加担しているかを周知する義務が生じ、行政なら尚更だと感じます。

 

今回の動物愛護法改正では、「事業所以外での販売」が難しくなりそうですが、何をもって「事業所」と定義されるのかを、私はまだ注視していきたいと思っています。

 

従来の店舗を構えている場所を事業所と定義するなら、いよいよこの「移動販売」は淘汰されます。しかし、「売り場」を事業所とするなら、それは結局何処でも良いという事になリ兼ねません。

 

生体販売の為の動物愛護法では、動物を守る事はできないんです。

 


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