ペットの売買がない日本へ 澤木のブログ

ペットを取り巻く環境の問題を、辛辣に取り上げて参ります。

ペット産業との対話セミナー澤木書き起こし①

3月6日に招かれた、ペット産業との対話セミナーで、私の言葉を書き起こしていきます。まずは第1部、私単独の担当箇所です。さらに、ディスカッションは別の機会に続けます。

f:id:takashisawaki:20190307152243j:image

「澤木さんが何者なのか?」

澤木:何者なのかと言われると、おおまかには犬の救世主ですね。もともと中規模、地方ではそこそこの規模の会社のサラリーマンをやっておりまして、そこで新規事業として新しいコンセプトのペットショップを立ち上げようという事で立ち上がったのが、前職のchouchouというお店です。

ここは生体販売もトリミングも無い状態でスタートしたんですけど、おおまかに言うと経営上の色んな懸案事項があって、生体販売をまず始めて、その次にトリミングをはじめるという形で、従来のペットショップの形になっていったという経緯があります。

で、愛護団体の方とかも買い物に来て頂けるんですけど、その方のお話を聴いたりとか、当時生体販売を辞める決意をした段階だと、全国で殺処分が12万ぐらいあった時代ですね。そういう数字を見ていったり、一方でペット業界の人間とももちろん強い繋がりがあるので、例えば市場に入っていく方法とか、市場に入ってどういう仕入をしてくるとか、あとは業者から単純に業者から「抱っこさせたら勝ちだから」というセリフを聴いたりとか、そういう事を色々鑑みていくと、一方ですごい沢山の命が失われながら、もう一方で産ませて増やして販売してるという事の大きな矛盾を感じたというのが、ひとつのきっかけかなと思ってます。

9年目ぐらいの時に生体販売を辞めて、行政から保護犬を引き取って来て譲渡するという活動に切り替えました。chouchouはかなり色んな方面から応援頂いたりとか、大きいところだと志村どうぶつ園の取材とかも来ましたので、私志村どうぶつ園出た事ありますからねー、なのでかなり知名度も上がって従来の生体販売をやってた頃よりも、かなり大幅に収益を伸ばす事が結果としてできました。なので、こういう形をもっと広めていく事で、まあ今日は「業界との対話」とかその辺りが主題なんですけど、私が思っている「生体販売を縮小させたい」という方向性に、何かしら業界に対して提案というか、こうしろという脅しというか、そういったところは示せていけるのかな?と思います。

サラリーマンという立場で、発信できる事とか発信できる範囲とか、その辺りにも制限がありましたんで、言いたい事言いたいなと思って独立して、以前から知り合いだった同じ岡山市のペットショップを県内で4店舗運営するところの、お手伝いをする事になりまして、そのうちの1店舗を流れとしては同じように、生体販売を完全に辞めて、それまでのノウハウなんかを色々考えて、chouchouとは違う形のひとつの大きな部屋を作って、そこに複数頭の保護犬を入れて社会化を少しずつ促しながら譲渡をしていける形にするという意味で、細かいところは違ってきているんですけど、同じような取り組みをしようとしているというのが現状です。里親様の募集も始まっています。

 

「ポッターを新しく始めたのはいつ頃?」

澤木:生体販売を辞めたのは、去年限りですかね。今年の1月から新しい取り組みになってます。

 

「chouchouは先駆け、ポッターはどうか?」

澤木:その辺は私も非常に難しいところで、やっぱり1番手がかなり目立つので、chouchouほど取材の数とかまだ手ごたえを感じてない部分はあるんですけど、ポッターの方も既に、生体販売をやってた頃よりも収益は伸びてます。なので、成功に向かっているスピード自体は実はポッターの方が早いかなと思ってます。ポッターもchouchouも同じく通販ですね。実店舗の方はジワリと伸びていってます。トリミングも増えますし、トリミングが増えると自動的に物販の売上も増えるので、客数が増えるという事ですね。

 

「生体販売を辞めさせたいというのは、そういう形態があるのか、一切の仔犬の生産仔猫の生産を辞めさせたいのか?」

澤木:シリアスブリーダーなどから直接消費者が購入すると、シリアスブリーダーという定義がある訳じゃ無いですけど、私が思うに行先の決まってない犬や猫を産ませない、予約が入ったら「半年待て」と、あるいは「1年待て」と、そしたらあなたの望み通りの仔犬を届けられますよ、というような方を私はシリアスブリーダーだと思っています。実はつい最近、シリアスブリーダーと言われる方が、確定申告したので私の財務諸表を見る事で役に立てるんなら見せますよ?と言われたので、見せてもらったら大赤字です、大赤字!莫大な赤字を出して、それを自分が別の仕事をしながら埋めてると、だからある意味先ほど言った、お客を待たせることができるという考え方だとか、もっと大まかに言うと本業足り得ない、ブリードは本業足り得ない、というようなところはシリアスブリーダーと呼べるんじゃないかなと、私は思います。

先ほどの一番大きな流れの、生産者からブローカーとも書かれてありましたけど競り市ですね、市場があって店頭のガラスケースに並んでいくと、日本では主にはそこから購入するって方が多いんですけど、この赤いところ(資料中です)生産者からお客さんの手元に行く寸前まで、ここまでの間に2014、15、16、17も今は一番新しい資料として公開されてますけど、これは朝日新聞の調べです。私朝日新聞嫌いなんですけど、朝日新聞の調べです。毎年ほぼ動きなく、2万4千ずつ流通の中で犬猫が死んでると、というような状態があります。この数が減っていかないというのは、流通も増えたり減ったりで、2017年度は過去最高なんで、流通自体も増えてるという意味もあるんですけど、でもやっぱり2万4千前後の流通過程での死亡数というのが、あまり減ってないというのはそこに対しての努力だとか、取り組みっていうのが足りないのかなと思ってます。2万4千が死ぬ事前提の商売というのを、果たしてビジネスと呼んでいいのかどうか?というところを私は疑問に思ってます。

 

「犬猫販売定期報告届の合計数ですね、17.1%未提出の」

澤木:やっぱり一事が万事で、ずぼらなところほど数字もずぼらですし、しっかりしてるところほど数字もしっかりしてる。という事は、やっぱり死亡数はもっと多いと見るのが自然だと思ってます。

 

「死産や産まれてすぐ亡くなる事も」

澤木:流通まで含めた死亡数なので、少なくともちょっと極端な話をすると、シリアスブリーダーだけが残った場合、死産だけで済むんですよ。なぜかと言うと、もう行き先が決まってるからむやみやたらに流通して、その中で死ぬという事をほぼ防げると。だから死産のみで、ほぼ済むと思うんですけど、この状態は死産以外にも恐らく多くの人目に触れない死亡、というのが含まれているんじゃないかというのが、やっぱりこの(ビジネスの)成り立ち自体に流通自体に、私が疑問を感じているところです。

 

「市場に犬がいないというのは」

澤木:市場に行っても犬が手に入らないというのは、地方の小規模のペットショップは常に抱えている問題で、そういうところはブリーダーと直接取引をして、直接買ってくる事が最近は非常に多くなってると思います。その場合はブリーダーの顔とか、繁殖場とかを知りながら購入する事が多いので、市場頼りになっていた頃よりは多少、無責任な売買が減ってきているというのは、地方の小規模のペットショップでは言えるかも知れないですね。なんで地方の小規模ペットショップで犬が手に入らなくなったかと言うと、市場に行って大手が全部買っていくからですね。

 

 


森乳サンワールド 犬猫用チューブダイエット ハイ・カロリー20g×20包犬・猫用消化態経腸流動食 (チューブダイエット)療法食